堤真一さん演じる平岡円四郎が暗殺されてしまいました。渋沢栄一は、この時の心境について「大いに驚愕嘆息を極めた」「実に失望極まった」と述べています。恩人が殺されてしまった悲嘆は想像するに余りあるものです。『渋沢栄一一日一訓』の次の言葉は、味わい深いです。
人は誠実に努力して、その後に運命を待つのがよい。かくのごとく、あくまで努力するのであれば、必ず幸運に出くわす時が来る(138ページ)
あるいはこの言葉は、悲嘆にくれた若き日の自分にかけてあげたい言葉だったのかもしれません。平岡の死を知って慟哭するシーンは、来週に放送のようです。
ドラマ自体は、幕末の京都が舞台になって、がぜん面白くなってきた、という世評をよく耳にします。恐らく、この2、3か月が一番面白いところではないかと私は予想しています。きょうは新選組が池田屋に殴り込むシーンも挿入されました。
幕末と言えば、坂本龍馬が人気です。後年の渋沢は、会ったことがないような口ぶりですが、ただ、会ったことはあるけど覚えていない、という可能性もあるわけです。きょうの放送は、天狗党の挙兵と平岡が殺されたこと以外、全体的に架空のお話が多めでした。少々架空の話を挿入してでも、幕末ものはとにかく盛り上がる展開でお願いしたいところです。
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