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執筆者の写真坂本 慎一

『青天を衝け』第31回

更新日:2022年4月20日

栄一が、いよいよ官僚を辞めるハラを決めました。ドラマではもう少し官僚時代を長く描くのかと思っておりましたが、やはりこの後の実業家時代を少し長めに描く予定のようです。

これは来週の放送に該当するのでしょうが、官僚を辞める際に栄一は次のように言いました。

「官僚は純潔であれば、平凡な人でもよい。商工業者は弘毅にして才能がなければならない。さもなければ国家の富強を期待することはできない」(『渋沢栄一一日一訓』58ページ)

官僚は平凡でもよい、という主張は猛勉強をして公務員になった人にはカチンと来るかもしれません。「自分は才能があるから、商工業者になる」という意味にも解釈できます。相当な覚悟と自信でもって、栄一は野に下りました。

一方で、栄一自身はあまり強調していませんが、やはり大久保利通と意見が合わなかったことも辞職の大きな理由のようです。このころの大久保は独裁者のように権勢の絶頂期にあり、怖いものなしでした。

栄一を新政府に推薦したのは、松本こうせいさん演じる郷純造です。大久保は、この郷純造をパワハラでイジメぬいてしまいました。今でいう鬱になってしまい、郷純造から見れば、大久保は部下をつぶして自分だけ出世する「クラッシャー上司」でした。

栄一に対しても、大久保はつらく当たっています。ちなみに郷純造の妹の子孫にあたる方として、シンガーソングライターの中島みゆきさんがいます。栄一も官僚を辞める時には「うらみーまーすー」と思ったかもしれません。

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